こんにちは!ハクシノレシピ”元”エプロン先生のゆりかです。現在は海外の幼稚園に勤め、元気な元気な年中さんの担任をしています。日本に戻ってきた際は、またエプロン先生をやりたいです!
今日のテーマは、『子どもの「なんで?」「どうして?」攻撃』。
ご家庭ででき、さらに子どもの発達、そして将来に繋がる対応をご紹介します。
なんでなんで攻撃
「なんで○○なの?」
「××だからだよ。」
「なんで?」
「△△だからかなぁ。」
「なんで?」「なんで??」「ねぇなんで??」
幼児期から始まるなんでなんで攻撃、悩まされたお父様お母様も多いことでしょう。理論的に正しいものを答えたらいいのかそうでないのか…
実はこの「なんで?」の疑問、実は発達段階によって求める答えの質が違うと言われています。科学的根拠を求めるのは小学生くらいから、幼児期はファンタジーな作り話でも満足するようです。(もちろん個人差があります)
親はどうすべき?
さて、ではこのなんでなんで攻撃には具体的にどう対応したらよいのでしょうか?私は親が「そんなの考えたこともないよ…」「一応答えてみたけど合ってるかなぁ…」と悩む必要はないと考えます。
そこで提案したいのが子どもに「なんで?」と聞かれたら、逆にお父様お母様も「なんでだと思う?」と返してみること。
子どもなりに「こうなんじゃないかと思う。」と考える場合もありますし「わからない。」と言うこともあると思います。そこで答えが出ないことに納得がいかないときこそ、自分の力でとことん調べさせるということが大事であると考えます。
じゃあどうやって調べるの?
「調べさせる」といって1番に思いつくのはインターネット。検索バーにキーワードを打ち込めば一発で簡単に答えにたどり着けることがほとんどです。これからの時代、ITを駆使する力は確かに必要なものです。
でも、それだけでいいのでしょうか?
これだけAI社会の脅威が叫ばれている今だからこそ子どもたちには「人間らしい」探求が必要だと考えます。そこで大切なのが図鑑や辞書。
図鑑や辞書で調べるとなると、本を開きまずは索引や目次の場所を探す。そこから指で五十音を辿りキーワードを探し出し、さらにページをめくって目当ての部分を探す。そこで答えが得られなかったら他の探し方を考えることも必要です。
そもそも手元に図鑑や辞書がなかったら、図書館や書店に行って探さなくてはなりません。
この大人からしたら「面倒くさい」と感じてしまう行程も、実は子どもたちにとっては求める1つの答え以上に全てが大事なのです。
最近ではパソコンやスマートフォンに慣れてしまい五十音の順番すらわからないという子どももいますが、「なんで?」の疑問を追求することで五十音、数字、文章を読む、要点を見極めるなどたくさんの学びの要素があるんです。
そして紙媒体の良さはなんと言っても「寄り道ができる」ということ。インターネットでは急行・ノンストップですが、図鑑や辞書ではページをめくっているうちに全く別の情報に自然に触れることができます。そこで興味深いトピックが見つかれば更に探求が始まることも。
小学校低学年くらいだとまだお父さまお母さまが一緒に探求する必要がありますが、調べ方を覚えた子どもは段々と自力で答えを導き出すようになります。
「なんで?」から学びに向かわせる授業
ここで1つ、おもしろい授業をご紹介したいと思います。以前ニュージーランドでワーキングホリデーをしていたときにボランティアに行っていた小学校の、5・6年生(ニュージーランドでは2学年合同のクラスです)の授業でのことです。
先生は初めに”Why is the ocean salty?”(なぜ海の水はしょっぱいのか?)と黒板に書き、子どもたちに一言”Thinking”(考えましょう)と言うと子どもたちは思い思いに調べ始めました。
教室にある本を持ってきたり図書室に出かけたりしてそれぞれが自分の思う答えをノートにまとめ、その間先生は何も言わずに見守るだけ。さらには授業の最後は先生が何人かのノートを見せ「○○さんはこういう風に考えたそうです。」と共有するだけで、正解を提示するわけでもありません。
実はそこで大事にされていたのは「自ら探求し自らなにかしらの答えに辿り着くこと」
根拠のある正しい答えを提示し知識を教えるのではなく、自分の力で答えを導き出す力を身につけさせることこそが教育に求められていたことだったんです。
まとめ
いかがでしたか?ハクシノレシピのレッスンでも、子どもが抱いた「なんで?」「どうして?」を大切にカリキュラムを進めていきます。
受動的ではなく主体的にそして人間らしく、これからの厳しい時代を生きていく力を育むために、子どもの「なんで?」を活かしてみてはいかがでしょうか。
ハクシノレシピとは
ハクシノレシピは、3歳から自宅で学ぶレシピのない料理教室です。
料理を手段として、レシピを使用しないことでお子さまの思考力や表現力、判断力の向上を目的としています。
▼ハクシノレシピ WEBページ
https://hakushi-no-recipe.com/
ゆりか先生
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